裏高尾を満喫した2日間のあと、白馬へ行って来ました。
白馬といえば、若い頃スキーに狂っていた私にとって冬に行く場所でしたが、今ではすっかり春に行く場所に変わってしまいました。目的は、ギフチョウとヒメギフチョウです。何しろ白馬には、ギフチョウとヒメギフチョウ両方が見られる、一粒で二度美味しい場所があるのですから。
今年も大宮駅から長野駅まで新幹線で、さらに長野駅から白馬まではバスで移動しました。昨年は雪解けが遅くて大苦戦しましたが、今年は既に他の方のブログなどで発生状況はチェック済みです。昨年は桜が咲きかけでしたが、今回は満開か、既に概ね散ってしまった木もあり、あちらこちらで芝桜、チューリップ、レンギョウ、ユキヤナギなどが美しく咲いていました。
初日は昼過ぎにポイントに到着し、何回か写真は撮れたのですが、雲が出てしまいその後はパッタリと蝶の姿が見えなくなってしまいました。
2日目は朝から綺麗な快晴で、9時頃ポイントに着きましたが、いきなり浅間の煙さんとお会いして、良い撮影場所を教えて頂くことが出来ました。そこは木々に囲まれた場所で日だまりになっていて、スミレが多くヒメギフチョウの食草ウスバサイシンもあちこちに生えていました。
少し待っていると、早速蝶の姿が!
ヒメギフチョウです!
昨年は証拠写真を1枚撮れただけだったヒメギフチョウが、スミレで吸蜜する姿を見せてくれました。
今度はギフチョウが!
ギフチョウとヒメギフチョウが入れ替わり立ち替わり姿を見せてくれ、夢中になって撮影しました。両種は発生時期がやや違うそうで、早めに発生するヒメギフチョウは擦れた個体が多かったのですが、ギフチョウはまだまだ綺麗な個体が多く目を楽しませてくれました。
本来、ギフチョウとヒメギフチョウは食草の違いから生息地域が明確に分かれている(ヒメギフチョウはギフチョウより冷涼な地域に生息しています。)そうですが、ここ白馬など限られた地域では両種の食草があるために、ギフチョウとヒメギフチョウ両方を観察出来るそうです。こんな貴重な場所を教えて下さった浅間の煙さんには感謝しかありません。
ヒメギフチョウの食草であるウスバサイシンの葉をめくってみると、真珠のように美しい、そして意外なほど小さな卵が7つ産み付けられていました。
来年の春、この卵から孵ったヒメギフチョウと再会出来たらいいですね。
「日だまり」での撮影がひと段落すると、周辺を探索してみました。
ギフチョウの中には枝垂れ桜に吸蜜に訪れる個体もあり、粘った結果2回撮影のチャンスに恵まれました。スミレやカタクリでの吸蜜も良いですが、これらのショットはなかなかのお気に入りになりました。
その他のショットを並べておきます。
ヒメギフチョウ
大苦戦した昨年と比べると、今年はたくさんのギフチョウとヒメギフチョウに会えて幸せな白馬遠征でした。
ギフチョウにはイエローバンドやイエローテールと呼ばれるタイプが発生することがあり、白馬はそのイエローバンドで有名なので密かに狙っていたのですが・・・。浅間の煙さんが、数日前に撮影したという場所までわざわざ案内して頂いたのですが、生憎それらしい姿を捉えることは出来ませんでした。自然の生き物相手の撮影はそうそう人間の思い通りにはいきませんし、だからこそ魅力なのだと思います。
イエローバンドの撮影は来年の楽しみに取っておくことにして、まだ雪の残る山々に囲まれた美しい白馬の地を後にしました。
浅間の煙さんには何から何までお世話になって、本当に感謝しています。
最後に、その他の蝶を紹介しておきます。
まずは、コツバメです。枝垂れ桜でギフチョウかヒメギフチョウを待っていると、結構色々な蝶が吸蜜に来るのを見ることが出来ました。
こちらはアカタテハですね。越冬個体と思いますが、こんな雪国で蝶が越冬とか、信じられません。
とはいっても、北海道ですらクジャクチョウなど成虫で越冬する蝶がいるのですから、凄いとしか言いようがありませんね。
スジグロシロチョウも枝垂れ桜にちょくちょくやってきました。
こちらは、色といい飛び方といい非常に紛らわしいキアゲハです。遠目には、「大きなギフチョウ」が飛んでいるように見えますが、考えて見れば同じアゲハチョウ科でしたね。
産卵のような行動を見せてくれましたが、この草が何なのか私にはわかりませんでした(汗)
そして最後に、番外編の番外編です。
蝶にしか見えないけど蝶じゃない。遠目には良く「あれ、あの蝶いったい何だろう???」と騙されるのですが、実はこれは蛾で、イカリモンガといいます。翅に船の錨のような模様があるからこの名になってようです。
もう1種、とある蝶を見たのですが、そちらは初見の蝶なので別エントリで紹介したいと思います。
撮影機材:D7200+AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR
D800E+SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS HSM(卵のショットのみ)
こんにちは。
白馬のギフチョウ&ヒメギフチョウ、花どまりいろいろで素晴らしいです。
ギフチョウはまだ新鮮ですね!
ヒメギフチョウはまだ撮ったことがなく、今季は行ってみたいなと思っていたのですがもたもたしているうちにちょっと乗り遅れてしまいました。
来年かなあ…(遠い目)。
浅間の煙さんもお元気そうで何よりです。
みき♂さん、コメントありがとうございます。
昨年は雪解けが遅く大苦戦だったので、今年はたくさんのギフとヒメギフを見ることが出来て楽しかったです。
私もイエローバンドは来年の宿題です(遠い目)
まずは、もう少しで発生するゼフの季節を堪能しなくてはですね。
桜のギフ、コツバメが良いです、長時間粘った甲斐があったということでしょうか。
次回、初見のチョウとはカタクリ吸蜜でしょうね。(^.^)
3日間お疲れ様でした。
浅間の煙さん、現地では本当にお世話になりました。ありがとうございました。
枝垂れ桜での吸蜜は本当にラッキーで、狙ってはいたものの本当に撮れるとは思いませんでしたし、コツバメはじめ色々な蝶が吸蜜に来るのは想定外でした。
また来年、あの蝶たちの子孫に会うのが楽しみで仕方ありません。
>初見の蝶
はい、あれです(笑)
あれも教えて頂かなかったら撮れなかったかもしれません。ありがとうございました。
現地ではいろいろお世話になりました。ありがとう
ございました。枝垂れ桜にギフチョウ、私も何度か
見てみたのですが、チャンスがありませんでした。
素晴らしい写真の数々を堪能させて頂きました。
今後ともよろしくお願い致します。
farfallaさん、こちらこそお世話になりありがとうございました。
枝垂れ桜のショットは、本当に幸運でした。また来年、挑戦してみたいです。
またどこかでお会いできるのを楽しみにしています。