タテハチョウ科(前編)
昨年12月の話なのに、北海道撮影旅行に行ったりしていたのでなかなかアップが進みません。
というよりは、根本的にコツコツ何かを続けるのに向いていない性格のせいですね。
今回は、マダラチョウ亜科以外のタテハチョウ科の蝶を紹介したいと思います。
私は青が好きなので、必然的に青く輝く蝶には大きな魅力を感じます。今回の石垣行きでも、ヤエヤマムラサキのメスと、マルバネルリマダラとの出会いに最も期待していたのですが、どちらも見つけることが出来ず・・・。次回の課題となってしまいました。
◆ヤエヤマムラサキ(初見)
ヤエヤマムラサキは初日から見ることが出来、結構たくさんいましたが、肝心のメスがおらず、オスしかいません・・・。普通の蝶は、オスが綺麗なのですが、何故かこの蝶だけはメスの翅が青く輝くんです。
ヤエヤマムラサキのメスは生んだ卵を守るそうで、食草(樹)のオオイワガネも覗いてみましたが姿はなし・・・。残念ながら、メスの輝くブルーは次回の課題となりました。
ちなみに、名前に「ヤエヤマ(八重山)」とありますが、迷蝶です。
テリ張りするヤエヤマムラサキ(オス)
角度によって、オスでも前翅表側に微妙に紫色が浮かぶことがありました。
◆メスアカムラサキ(初見)
この蝶はバンナ岳で撮影したのですが、例えこの蝶の習性を知っていたとしても、現地のガイドなしにはまず間違いなく見つけられなかったと思います。
石垣島滞在中に見かけたのは、この1頭のみでした。
◆ヤエヤマイチモンジ(初見)
ヤエヤマイチモンジという蝶がいるのは知っていましたが、私の頭は美しいヤエヤマムラサキやマルバネルリマダラ、あとはシジミチョウの仲間でいっぱいでしたので、ある意味想定外の出会いでした。遠征2日目に1頭を見かけたのですが、翅が大きく破損しており残念に思っていたところ、後日同じ場所で綺麗な個体に会うことが出来ました。
ちなみに、見かけた個体はどちらもオスでした。
◆アオタテハモドキ(初見)
オレンジ色のタテハモドキは見たことがありましたが、アオタテハモドキはまだ見たことがなかったので、この蝶はどうしても見てみたい蝶のひとつでした。何しろ私はブルーが好きなんです。石垣島滞在中1頭だけ見られたのですが、オスではなくメスで、後翅が青いオスは次回の課題となりました。
もちろん、メスとはいえ初見の蝶をこの目で見て、写真を撮ることが出来たのはとても嬉しかったです。
こちらはオレンジ色の、比較的良く見かけるタテハモドキです。これはこれで結構綺麗だと思いますが、数年前に多摩動物公園の温室でこの蝶を見た子供が、異様に気味悪がっていたのは面白かったです。恐らく、眼状紋(目玉模様)が怖かったんでしょうね。
迷蝶です。が、3月に訪れた時も今回も、バンナ公園で普通に飛んでいました。
地味なんですが、じーっと見てると結構味わいがあるなぁと思える、そんな蝶でした。
◆ウスイロコノマチョウ(初見)
黒っぽい蝶が、地面近くを素早く飛んで近くの地面に止まりました。
私はその蝶が何か全くわからなかったのですが、ガイドをして頂いた蝶館カビラの入野氏にウスイロコノマチョウだと教えて頂きました。
◆マサキウラナミジャノメ(初見)
この蝶も、私1人だと見逃したかもしれません。
良く似たヤエヤマウラナミジャノメは年3化で時季外れなのか、それとも個体数が少ないのか、見かけませんでした。
◆リュウキュウヒメジャノメ
個体数が多く、林道などを歩いているとたくさん見かけました。
1枚目の写真を見ると、タテハチョウ科の蝶では退化した前脚が良くわかりますね。
◆リュウキュウミスジ
奄美諸島でも良く見る、リュウキュウミスジです。
パッと見コミスジみたいですが、こちらにはコミスジは生息していません。
注意が必要なのは、ヤエヤマイチモンジのメスがミスジっぽい感じ(一番似ているのはシロミスジかな?)なので、見過ごさないようにすることでしょうか。と書いている私も、本当に見逃していないかとやや疑心暗鬼気味です。
◆イシガケチョウ
私は以前、何となくこの蝶も南西諸島や奄美諸島の蝶だろうと思っていたのですが、何と紀伊半島以西では結構普通に見られる蝶だと知った時はびっくりしました。
独特の翅の形に独特の模様が何とも言えない蝶ですが、個人的にはあまり興味の沸かない蝶です。西日本で見られると知ってしまったからかもしれませんね(汗)
◆アカタテハ
関東でも見かけるアカタテハです。
ヒマワリヒヨドリで吸蜜する姿を観察することが出来ました。
関東では、ヒメアカタテハの方が多い気がしますが、逆に何故か沖縄や奄美諸島でヒメアカタテハを見かけたことはありません。
というわけで、タテハチョウ科(前編)はマダラチョウ亜科を除いた12種を紹介しましたが、結構なボリュームになりました。
12種中6種が初見!ということで、タテハチョウ科も大満足の石垣島遠征でしたが、やはりヤエヤマムラサキのメスとマルバネルリマダラを見られなかったのは大きな心残りです。また今年も、今度は11月を目標に石垣島遠征を考えていますので、今度こそ見られたらよいなぁと、今から楽しみで仕方ありません。
次は、タテハチョウ科(後編)として、マダラチョウ亜科の蝶を紹介する予定です。
撮影機材:
マサキウラナミシジミ(D800E+SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS HSM)
他全て (D7200+AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR)